【初心者向け】ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)の飼育環境と飼育方法

レオパードゲッコーの飼育方法アイキャッチ画像
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ヒョウモントカゲモドキまたの名をレオパードゲッコー(以下「レオパ」と記載)と呼ばれている爬虫類を知っていますか?

ここ数年で人気が高まっており、一部の品種を除いて非常に飼いやすく丈夫で入手しやすい価格ということから爬虫類飼育初心者として最初に購入されることが増えており、需要が高まっています。

複数のレオパを数年飼育した中で得られたレオパの魅力と、初心者の方におすすめの品種飼育環境について、記載していきます。

この記事は以下のような人におすすめ

「爬虫類を飼ってみたいけど、それほど難易度が高くない品種がいいと思っている人」
おうちのスペースの関係から、なるべく省スペースで飼育できる爬虫類が良い人

レオパを飼ってみたいけど、飼育に必要なものがわからない人

目次

ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)とは?

ヒョウモントカゲモドキ(英名: Leopard gecko, 学名: Eublepharis macularius)は、爬虫綱有鱗目トカゲモドキ科のヤモリです。ヒョウ柄の黒い模様が特徴で、人気のあるペットとして飼育されています。

ヒョウモントカゲモドキの分布や生態についての特徴は以下の通り

分布

以下の地域が主な生息地となっています

  • パキスタン
  • アフガニスタン南部
  • インド北西部に生息
ヒョウモントカゲモドキ生息地

生息環境/習性

生息環境
  • 環境: 荒地や草原の岩の多い半乾燥~乾燥地帯で見られます。
  • 行動: 夜行性で、昼は岩の隙間や倒木の下などに隠れて休み、夜に活動します。地上性のヤモリで、オスは縄張りを持ち、1頭のオスに対し数頭のメスのハーレムをつくります。
  • 食性: 動物食で、昆虫、クモなどの節足動物、小さいトカゲなどの小型爬虫類を食べます。また、空気中の湿度が高いためか、岩や植物についた夜露や朝露を舐めて水分を摂取します。
  • 寿命: 10~15年(最高記録で30年)
身体的特徴(サイズ/体重)
  • 身体:
    • 全長: 18~25cm
    • 体重: 45~60g
その他特徴
  • 細長い体と発達した大きな尾を持ち、短い手足をしています。
  • 成体では黒い不規則なヒョウ柄の斑紋になり、腹部は白色を帯びています。生息地やモルフにより、色や模様が少しずつ異なります。
  • 体の表面には多数の小さなイボ状突起で覆われています。
  • 腋下には腋下ポケットと呼ばれる窪みがある個体もおり、この窪みの役割は不明です。
  • 尾は脂肪を蓄えるため、体よりも太くなることがあります。
  • 天敵に襲われると、自ら尾を切って逃げることもあります。
  • 縦長のスリット状の瞳孔をしています。
  • 小さい歯が並んでいます。

ヒョウモントカゲモドキはヤモリの仲間ですが、いくつかの点でヤモリよりもトカゲに近い特徴(指下薄板、マブタ)を持つことから、トカゲモドキと命名されました。

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レオパの飼育難易度は?

レオパの飼育難易度は星1~2です。

「★☆☆☆☆」~「★★☆☆☆」

理由としては、一部のモルフを除いて丈夫な個体が多く、餌食いもよいです。

乾燥地域に住んでいる生物なので、頻繁な霧吹きなども不要です。糞尿も基本的に固形なので、処理も楽です。※他の爬虫類は液体上や柔らかい糞をする特徴があり、こちらはやはり手間がかかります。

また栄養を尻尾に蓄えるという性質上、拒食をしたとしてもある程度影響を蓄えていれば1か月以上餌を食べなくても餓死する可能性も低いです。

ただし個体によっては拒食をします。拒食とは急に餌を食べなくなることで、ある時ふと始まります。

あとは1度あげた餌が気に入らなかったり、環境が合わない場合にも拒食をすることがあります。

レオパの品種(モルフ)の一例紹介

レオパには様々な種類の品種(モルフ)がいます。

レオパの品種の数は数十種類にも上り、現在も日々交配が行われ新しい品種が生み出されています。

そんなレオパのモルフの一例をご紹介いたします。

体表のモルフ

まずは体表のモルフについて紹介します。

ハイイエロー

最初にセレクトブリードによって作出された、地の黄色味が強いモルフ。現在ではノーマルと表現されることも増えております。

ヒョウモントカゲモドキ ハイイエロー
タンジェリン

特にオレンジ色・赤色が強い系統の総称です。

模様の範囲や濃さは個体によって様々で、キャロットテールキャロットヘッドなど、より具体的な名称で呼ばれることもあります。

ヒョウモントカゲモドキ タンジェリン
ヒョウモントカゲモドキ タンジェリン
マックスノー

黒い色素がほとんどなく、白またはクリーム色の地色に黒い斑点模様が入ります。

幼体時ほど黄色が少ないですが、成長につれ薄いクリーム色〜黄色が滲み出てくる傾向があります。

成長しきるとハイイエローと見分けがつかないような個体になる可能性もあります。

成長によってカラーリングの変化が楽しめるモルフです。

ヒョウモントカゲモドキ マックスノー
スーパーマックスノー

マックスノー×マックスノーを交配させた際に、1/4の確率で生まれるモルフです。

マックスノーと違い成体になっても白の体表に黒の模様が現れるモルフとなっており、さらに特徴なのが、フルアイ(瞳孔と虹彩が黒いので黒一色に見える)です。

特徴的な白と黒の体表にフルアイの愛らしさから非常に人気のモルフです。

写真は私の飼っているスーパーマックスノーです。

ヒョウモントカゲモドキ スーパーマックスノー
アルビノ/トレンパーアルビノ/ベルアルビノ

レオパのアルビノ系の種類や見分け方は本当に難しいです。

それぞれ「アルビノ」「トレンパーアルビノ」「ベルアルビノ」は別の扱いとなります。

詳しい説明は、繁殖についてまとめてくださっている有識者の方々のサイトを見てください。

アルビノの説明に戻りますが、アルビノ種は体内で黒色素を生成できない場合が多く、本来であれば黒色で表現されるはずの眼や身体の模様が褐色系、もしくは赤色で表現されています。

身体的な問題として、眼に黒色素がないために、光を緩和できません。そのため光に対して敏感な個体が多いです。引きこもりがちな個体や臆病な性格の個体が多いです。

ヒョウモントカゲモドキ アルビノ
ブリザード

ブリザードは全身が真っ白または淡いグレーとなっており、模様がないことが特徴です。黒い色素の薄い個体を掛け合わせて作り出されたモルフです。

よくアルビノと間違えられますが、アルビノではありません。神秘的な外見から人気のあるモルフです。

ヒョウモントカゲモドキ ブリザード
ディアブロブランコ

ディアブロブランコはブリザード×トレンパーアルビノ×パターンレスの遺伝子を組み合わせて作り出されたモルフです。全身真っ白な体表と赤い目を持っています。

「ディアブロブランコ」はスペイン語で「白い悪魔」を意味します。独特な外見からこの名前が付けられました。

ヒョウモントカゲモドキ ディアブロブランコ
ホワイト&イエロー(W&Yと略される場合あり)

ホワイト&イエローは鮮やかなオレンジと白が特徴的で、錦鯉のようにはっきり色が分かれているモルフです。

クオリティによっては、写真のようにはっきり模様が分かれます。オレンジが強い個体や黄色味が強い個体で若干色味に差が出ます。

ヒョウモントカゲモドキ W&Y
ホワイト&イエローエニグマ

ホワイト&イエローエニグマは、ホワイト&イエローの明るい色合いに加え、エニグマ遺伝子による斑点やパターンが組み合わさって作られました。とても綺麗な模様が魅力のモルフですが、エニグマ遺伝子は、ランダムな模様と行動異常(エニグマシンドローム)を引き起こすことがあります。

ホワイト&イエローエニグマは、その美しい外見と個体ごとに異なる模様から、多くの飼育者に人気がありますが、エニグマ遺伝子の影響を理解し、飼育する覚悟が必要になります。

ヒョウモントカゲモドキ W&Yエニグマ
アフガン

アフガニスタン地域に生息しているモルフであることからこの名前がついています。

アフガンモルフは、他のヒョウモントカゲモドキに比べて体が小さめで、独特の色彩パターンと模様を持っています。

一般的には、濃いオレンジ色や茶色の斑点が特徴的です。また目や尻尾がじんわり青っぽいのも特徴です。野生由来のモルフとなっているため、アフガンモルフは他のモルフに比べてやや活発で、慎重な性格を持つことが多いです。

ヒョウモントカゲモドキ アフガン
ジャイアント

通常のサイズより大きい遺伝子の入った個体です。通常は45~60gですが100gくらいまで大きくなる特徴があります。

その他モルフ

このほかにも「エクリプス」や「ギャラクシー」、「レモンフロスト」など様々な品種があります。

レオパのコンボモルフの歴史は、他の爬虫類と比べると多岐に渡るため、すべてを理解しようとするとそれなりに時間がかかります。

繁殖を目的として購入をしない場合には、特に気にしなくてもいい場合が多いです。

※エニグマ、W&Y、レモンフロストなど一部の障害を持つ可能性の高いモルフを除く

目のモルフ

次に目のモルフについて紹介します。

ノーマルアイ

ノーマルアイは、ヒョウモントカゲの標準的な目のモルフです。コンボモルフやアルビノでない限りは、ベースとしてこの目になります。かっこよくて一番好きです。

ヒョウモントカゲモドキ ノーマルアイ
アルビノアイ

アルビノアイは、アルビノモルフが持っている目になります。原則としてアルビノの遺伝子が表現されると、目はアルビノアイになります。明るい空間が苦手な傾向にあり、弱視とも言われています。

ヒョウモントカゲモドキ アルビノアイ
マーブルアイ

マーブルアイは、大理石のような模様や色合いを持ち、他のモルフとは一線を画す美しさを誇ります。2010年代初頭にブリーダーによって発見され、その後すぐに人気が高まりました。

ヒョウモントカゲモドキ マーブルアイ
ハーフアイ

ハーフアイは、目が部分的に異なる色や模様を持つことがあります。例えば、一部が黒で、一部が透明、または別の色である場合があります。メジャーなハーフアイは目の瞳孔と同じ色が表現されており、「ヨリ目」のような目になります。この独特の目の外見が、ハーフアイモルフの魅力となっています。

ヒョウモントカゲモドキ ハーフアイ
フルアイ(ソリッドアイ)

フルアイ(ソリッドアイ)は、スーパーマックスーとエニグマ遺伝子をもつ場合に表現されます。一見真っ黒に見えますが、実は中に黒い瞳孔が入っております。瞳孔の外も黒いため、目がすべて黒く見えます。宇宙人のような特徴の目がかわいいと人気が高いです。

弱視といわれることもありますが、私が飼育して思ったのは弱視ではなく遠視なのではないかと結論ずけました。鼻先に餌を持っていくと、必ず顔を引いて距離を取って確認します。おそらく近くがぼやけているのだと思います。

ヒョウモントカゲモドキ フルアイ
ターミネーターアイ

ターミネーターアイは、悪役のロボットのような黒い眼玉に赤い瞳孔が特徴で、まるで映画『ターミネーター』のロボットの目のように見えるため、この名前が付けられました。ターミネーターアイは、その視覚的なインパクトとエキゾチックな外見から、多くの飼育者に人気があります。

ヒョウモントカゲモドキ ターミネーターアイ

おすすめの購入場所

私が初心者の方におすすめする購入場所は、ペットショップです。

爬虫類イベントでは低価格でレアなモルフが購入できることがありますが、初心者向きではありません。

理由は以下の通りです。

  • イベントでは排便の関係などから数日餌が抜かれていることがあり、餌食いや排便の状態がわからない
  • 展示スペースが限られているため、1匹の生体をゆっくり見ることができない
  • 販売している店によっては、輸入直後にイベントに持ってきており、過度なストレスが生体にかかっている可能性がある

個人的には、店で1時間程度1匹の生体を確認して、問題がなさそうであれば購入検討する形にしたほうが私は良いと思います。

購入時に注意してみる点/おすすめのモルフ

購入する際は以下を注視して生体を選ぶことを強く勧めます。

尻尾やお腹が細すぎないこと

尻尾やお腹が細すぎる場合、栄養が足りていない可能性が高いです。私が過去に購入した個体は非常にやせ細っており、クル病になっていました。

店舗によっては、餌の頻度が少なくビタミンDや日光不足からクル病になってしまう場合があります。大手の爬虫類ショップといえど安心できません。

口をパクパクしていないこと

口をパクパクしている場合、カルシウム不足から発症するクル病の可能性が高いです。

引き取って立て直しができる自信がない場合、初心者は避けるようにしてください。

私も某ペットショップで購入した個体が非常にやせ細っており、口をパクパクすることがあり病院でクル病と診断され立ち上げに苦労しました。

難易度の高いモルフを購入しないこと

レア個体と呼ばれるような価格帯が少し他より高いモルフは、初心者におすすめしません。

理由としては「非常に癖が強い」という点にあります。

色々な生体を見て飼育してきましたが、以下のような特徴があると感じます。

・人気モルフの「スーパーマックスノー」のは近視の傾向にあります。そのため顔から餌の距離が近すぎる場合には餌を見つけることができず、無理やり押し付けることにより餌に対する恐怖を覚えて拒食になることがあります。

・「トレンパーアルビノ」や「ベルアルビノ」の、レッドアイを持つ個体は光に弱い傾向にあります。そのため、警戒心が強い個体が多く餌をあげても反応しづらかったり、怖がって食べない個体もいます。こちらも拒食になる傾向があると感じます。

・「エクリプス」や「ギャラクシー」、「ホワイトアンドイエロー」などのモルフは神経障害を持っている可能性があります。神経障害を持っている場合、餌をうまく食べることができなかったり、餌を食べることができず諦めてしまい、栄養が足りなくなってしまうことがあります。

おすすめの飼育環境

以下おすすめの飼育環境となります。

ヒョウモントカゲモドキ 飼育環境例

飼育用品

  • ケージ(横30cm×奥行30cm×高さ20cm)
  • シェルター(レオパの体がすっぽり入るくらいのサイズ)
  • 水入れ
  • 床材
  • シートヒータ
  • 温度計・湿度計
  • ヒーティングトップ(冬季のみ)

温度:昼間25~30℃、夜間20~25℃

湿度:40~60%

最初に準備するべき飼育用品のおすすめについては、以下を参照してください!

https://exotic-reptile.com/209/

おすすめの餌

おすすめの餌は以下です。

  • 人工餌
  • 冷凍餌(コオロギ)

人工餌で生涯飼育できればよいですが、飽きが来て食べなくなることも多いです。

活餌の場合、メインはヨーロッパイエコオロギやフタホシコオロギになると思いますが、成長しすぎないように管理することも難しく、レオパよりも手間がかかります。

そのため、冷凍コオロギをお勧めします。

冷凍コオロギは、冷凍庫で保管し使用する際に、ぬるま湯などで湯煎して解凍して与えます。食いつきもよく、嗜好性も高いため非常におすすめです。

ちなみに人口餌については、小さいうちから食べさせていないと餌と認識しない場合が多いです。

もし人工餌を与える場合には、ある程度小さいうちから食べさせるか、お店で人工餌を食べている個体を選びましょう

まとめ

いかがでしたか?

今回は爬虫類初心者に人気のレオパについてまとめてみました。

初心者向けという言葉に異を唱える方もいますが、やはり他の爬虫類より圧倒的に手間がかからないと思います。また特殊なモルフを購入しない限りは頑丈な個体が多く、飼育しやすい種類だと思います。

夜行性という特徴から、日中帯は家を空けている方にもおすすめの個体です。

モルフも多く、フルアイやスネークアイ、ターミネータアイなど目の種類も様々で、家族に迎える楽しみも多い爬虫類です。

興味があるかたは是非色々調べてみてください!

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