フトアゴヒゲトカゲは、オーストラリア原産の温帯性爬虫類で、近年その愛らしい見た目と活発な性格から人気急上昇中です。飼育難易度は比較的低く、初心者でも飼いやすいことから、幅広い世代から注目を集めています。
しかし、快適な環境で飼育するためには、いくつか飼育用品を用意する必要があります。本記事では、フトアゴヒゲトカゲの飼育に必須なアイテムである、ケージ、シェルター、温度湿度計、水入れ、バスキングライト、紫外線ライト、床材、カルシウム剤、餌などについて、それぞれ詳しく解説していきます。

この記事は以下のような人におすすめ
・「フトアゴヒゲトカゲを飼育する上で必要なアイテムが知りたい人」
・「おすすめの飼育用品が知りたい人」
ケージ:広々とした住まいを確保しよう
フトアゴヒゲトカゲは、成体になると40~50cmほどに成長します。そのため、成体になると幅60cm×奥行40cm以上のケージが必要となります。ケージを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 大きさ: 成体の体長の1.5倍以上の大きさのケージを選びましょう。おすすめは、幅90cm以上のケージです。温度勾配を作ることができ、十分な広さを確保できます。
- 通気性: ケージ全体に十分な通気孔があるものを選びましょう。密閉性の高いケージだと、湿度が上がりやすくなり、カビや病気の原因となります。
- 掃除のしやすさ: フタが大きく開いたり、底面が取り外せるケージを選ぶと、掃除がしやすいです。
ケージのレイアウトは、フトアゴヒゲトカゲが快適に過ごせるように工夫しましょう。床材には、ペットシーツがおすすめです。半樹上性といわれることもある種類のため、登ったりくつろいだりする流木や枝なども設置しましょう。
私の家は以下のようなレイアウトにしています。

中型爬虫類のケージについて、別途まとめさせていただきます。
床材:個体ごとに適切な床材を選ぼう
床材には、キッチンペーパーやソイルなどがおすすめです。
おすすめのアイテムは以下となります。
敷砂(デザートサンド/カルシウムサンド)
こちらは砂漠系のが爬虫類に使用することができ、消臭効果もあります。砂漠系の爬虫類に適しています。
床材が糞を纏めてくれるため、砂漠系でレイアウトをこだわっており床材を使用したい人におすすめです。
ただし注意点として生後0か月~生後3か月くらいの幼体の場合には、誤飲する可能性があるためペットシーツをお勧めします。
敷き詰めるには意外と量が必要となりますので、多めに購入しましょう。
超薄型 ペットシーツ レギュラー 1200枚(300枚×4袋)
頻繁に床材の交換や掃除が難しい人もいるでしょう。
保湿力はないものの、交換のし易さや吸水力でケージの中を清潔に保つことができます。
軟便になることも多く、ペットシーツを何重かにして敷いておくと処理がとても楽です。
私も一時期はデザートサンドにしていましたが、頻繁な交換や掃除が面倒になり、ずっとペットシーツにしています。
シートヒーター:お腹の冷え防止
フトアゴヒゲトカゲは、日中帯はバスキングをしますが、夜間にお腹が冷えてしまうと体調が悪くなってしまうことがあります。食べた餌が消化できず、下痢になってしまうこともあり、お腹を温めることは重要です。
そのため、シートヒーターを1年中稼働させ、お腹を温めてあげましょう。
小さいうちはあったほうが良いですが、成長してバスキングのみでよい場合もありますので、生体ごとに見極めましょう。成体(アダルト)になってから私は使っていません。
GEX エキゾテラ レプタイルヒーターM
おすすめはGEXのエキゾテラ レプタイルヒートMです。均等に温まる機能があるほか、異常電流遮断機能(電流ヒューズ)を採用しており、安全機能も付いています。
温度湿度計:適切な環境を維持するために
フトアゴヒゲトカゲは、昼間は25~35℃、夜は20~25℃の温度帯を好む温帯性の爬虫類です。また、湿度も30~50%程度に維持する必要があります。適切な温度と湿度を維持するためには、温度湿度計を設置することが重要です。
温度湿度計は、ケージ内に2つ以上設置しましょう。1つは温かい場所、もう1つは涼しい場所に設置することで、ケージ内の温度差を把握することができます。
ビバリア ツインメーターNEO 温度計/湿度計
温度計と湿度計が1つになっています。精度がそれほど高くないといわれることがありますが、大きなずれもなく困ったことはありません。
電池や充電もいらないため、手間がかからず非常に良い商品です。
水入れ:新鮮な水を常に用意しよう
フトアゴヒゲトカゲは、水を飲むことはあまりありませんが、脱水症状を防ぐために念のため水入れを用意するしましょう。水入れを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 大きさ: フトアゴヒゲトカゲが顔全体を浸せる大きさのものを選びましょう。
- 安定性: 倒れにくいものを選びましょう。
- 素材: 陶器やガラスなど、清潔に保ちやすい素材のものがおすすめです。
水入れは、ケージの涼しい場所に設置しましょう。水は毎日取り替え、清潔な状態を保ちましょう。
GEX エキゾテラ ウォーターディッシュL
60cm×40cm以上のケージにちょうど良いサイズです。
バスキングライト:日光浴の代わりに
フトアゴヒゲトカゲは、野生下では日光浴をして体内にビタミンD3を生成しています。飼育下では、バスキングライトと呼ばれる専用の照明器具を使って、日光浴の代わりにビタミンD3を生成させてあげることが必要です。
バスキングライトを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 種類: スポットライト型、メタルハロゲン型、LED型など、様々な種類のバスキングライトがあります。それぞれの特徴を理解して、フトアゴヒゲトカゲの飼育環境に合ったものを選びましょう。
- 出力: ケージの大きさやフトアゴヒゲトカゲの体格に合わせて、適切な出力のバスキングライトを選びましょう。
- 設置場所: バスキングライトは、ケージの一角に設置し、フトアゴヒゲトカゲが自由に日光浴できるようにしましょう
GEX エキゾテラ ソーラーグロー UV 80W
垂直につけることができるのであれば、この商品がおすすめです。
紫外線とバスキングの両方を1つで補うことができ、非常に優秀です。
太陽NEO ビバリア
ライトを使用するためのソケットも、ライトの数分用意しましょう。爬虫類のライトについては、ほぼこのソケットで対応できるはずです。
GEX エキゾテラ タイマーサーモ RTT1 爬虫類サーモスタット
バスキングライトや紫外線ライトは電源を接続するとON、電源を抜くとOFFになります。そのため、室温や紫外線ライトの商社時間合わせてプラグを抜き差ししなければいけません。旅行に行ったり、外出している間に、体調不良になってしまう可能性もあります。
このタイマーサーモがあれば、以下2つのことができます。
- 一定の温度を下回ると自動定期にバスキングライトや紫外線ライトをONにしてくれます。一定の温度を上回るとバスキングライトや紫外線ライトをOFFにしてくれます。
- 設定した時間になると、バスキングライトや紫外線ライトをONにしてくれます。逆に切りたい時間を設定し、バスキングライトや紫外線ライトを自動でOFFにしてくれます。
バスキングが必要な昼行性の爬虫類には必須アイテムです。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲを快適に飼育するためには、適切なアイテムを用意することが重要です。ケージ、バスキングライト、紫外線ライト、温度湿度計、水入れは、必ず用意しましょう。
これらのアイテムに加え、餌やカルシウム剤などのサプリメントなども必要となります。飼育前に必要なものをリストアップし、準備しておきましょう。
ぽけーっとした顔から凛々しい表情まで様々な表情を楽しめる昼行性の爬虫類です。「THE 爬虫類」を飼育したい方に