ヒョウモントカゲモドキは、飼育が比較的容易なことから人気のある爬虫類ですが、拒食という問題に悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、ヒョウモントカゲモドキの拒食の原因と対策について、詳しく解説していきます。

この記事は以下のような人におすすめ
・「飼育する上で最大の難関である『拒食』が何か知りたい人」
・「飼育しているレオパが餌を食べなってしまい困っている人」
爬虫類の拒食ってなに?
拒食とは文字の通り、食事を拒むことです。
人間を含めた哺乳類の拒食は心理的要因から発生することがあり、何か原因がある場合がほとんどといわれています。
しかし爬虫類は、何の前触れもなく今まで好んで食べていた餌を突然食べなくなることがあります。
ヒョウモントカゲモドキの拒食とは、通常与えている餌を数日間以上食べない状態のことを指します。
私のヒョウモントカゲモドキの拒食の定義は1か月としており、1か月以上食べない状態が続いた場合には要注意としています。
短期間の拒食であれば、体調不良や脱皮などの一時的な要因による可能性が高いですが、長期間続く場合は、飼育環境や餌などに問題がある可能性があります。
爬虫類の場合には、拒食の問題はとても根深く、哺乳類であれば餓死に至る前に餌を口にするケースがほとんどですが、爬虫類は一度拒食になると餓死するまで徹底的に食べない個体もいます。
ヒョウモントカゲモドキの拒食の原因と対策とは?
先ほど記載した通り、拒食は突然起こります。
いつもの飼育環境、いつもの餌、何も変わっていないのに突然餌を食べなくなってしまいます。
では、拒食にはどのような原因があるのでしょうか。
私の経験も踏まえながら考えられる原因を挙げていきます。
ケージ内のレイアウトの変化
ケージ内の環境の変化により、拒食になった可能性があります。

ケージ内のレイアウトを変更した直後は、ケージ内を警戒して餌を食べないことがあります。
<<対策方法>>
レイアウトの頻繁な変更は避けましょう。生体のストレスになります。
ケージのレイアウトを変更した当日の給餌は避け、翌日少し落ち着いてから給餌しましょう。
温度や湿度の変化
温度や湿度の変化により、拒食になった可能性があります。

爬虫類は、変温生物となっており、外気や太陽の熱、日陰で体温を調節します。
昼行性の爬虫類の場合には、飼育下では日中帯にバスキングライトの下で、野生であれば太陽光の下でバスキングを行い、体温を上げる調整をします。
しかし夜行性のヒョウモントカゲモドキは、バスキングによる調整ができません。
そのため季節の温度、湿度の変化を直に受けることになります。
春や秋などの季節の変わり目や、梅雨の湿気が多くなる時期など季節が変わるタイミングで、環境の変化を感じとり、拒食になってしまうことがあります。
<<対策方法>>
非常に難しいパターンであり、季節の影響であるため対処できる方法はほぼありません。
強いていえば、1年を通してエアコン管理し温度と湿度をコントロールするしかないでしょう。
餌の問題
餌に飽きたことにより、拒食になった可能性があります。

今までおいしそうに食べてくれていた餌でも急に食べなくなることがあります。
これがヒョウモントカゲモドキを人工餌だけで買うことができない1つの理由です。
<<対策方法>>
餌に飽きてしまったことが考えられます。嗜好性の高いハニーワームを上げるなど普段と違う餌や活餌をあげて様子を見ましょう。
ただし人工餌や活餌を生まれてから給餌したことない場合、餌として認識しない場合があります。注意が必要です。
病気や寄生虫
WC(野生)の個体は、寄生虫を持っている場合があります。また餌が寄生虫に感染しており、それが原因で餌を食べなくなっている可能性があります。
またカルシウム不足などで引き起こされるクル病などの場合、餌を食べるだけの体力がなくなっている可能性があります。
<<対策方法>>
素人には手に負えません。様子がおかしい場合や糞に寄生虫らしきものが混ざっている場合、爬虫類を専門に見てくれる獣医に連れていきましょう。
脱皮の前
脱皮は幼体期には1週間~2週間に1回ほど、成体になると1か月~2か月に1回のペースで脱皮をします。脱皮前には食欲が落ちてしまい、餌を食べなくなってしまう場合があります。

<<対策方法>>
脱皮の前と後の1日前後は餌を顔の前にもっていっても食べないようであれば無理に餌をあげないようにしましょう。
餌を口に押し付けるなどすると、長期的な拒食につながってしまう可能性があります。
餌への恐怖
餌に恐怖を覚えてしまう個体もいます。
理由としては以下のような原因が考えられます。
・アルビノ系で光に弱く、明るい場所で目をあまり開けない
・過去に活餌に嚙みつかれた経験がある
・吐き戻しをしたことがある
<<対策方法>>
トラウマを受け付けないよう工夫しましょう。
・アルビノ系で弱視の個体には、部屋を暗くして瞳孔を開いた状態にしてあげ、匂いで餌に誘導しましょう。
・過去にコオロギなどの活餌にかまれてしまった経験などがあり、餌に対してトラウマを持ってしまった個体に餌をあげる際には、活餌の頭を潰してから上げるなど工夫しましょう。
・吐き戻しについては、食べさせすぎなどで起きる場合があります。給餌する餌の量を制限して吐き戻しをしないように注意を払いましょう。
まとめ
今回はヒョウモントカゲモドキの拒食について、記事を書きました。
ヒョウモントカゲモドキの拒食は数年飼育していれば必ず発生するといってもよいでしょう。
私が飼育しているすべてのヒョウモントカゲモドキも1か月近く~3か月の拒食を経験しています。
強制給餌などに踏み切ったこともあり、とても心を痛めながら給餌していた時期もあります。
適切な対策し、ヒョウモントカゲモドキの拒食を抜け出すことができればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。